末期の食道がんで入院していた祖父は、がんの進行に伴って皮膚への浸潤が出ており、家族でさえ目を背けたくなるような状態でした。しかし、担当の看護師の方は嫌な顔ひとつせずに常に親切に接してくれており、そんな看護師さんに祖父は何度も「ありがとう」とお礼を伝えていて、私たち家族も救われる思いでした。私もあのように気遣いのできる看護師になりたい、そう思ったことが、看護師をめざすようになったきっかけです。入学してから受講した授業で、一番印象に残っているのは「機能看護学」の授業です。グループワークを通じて、看護師は患者さんの体のケアをするだけではなく、患者さんやその家族の気持ちを支えることもあると気づきました。一方で、看護師の言動によって大きな心理的ダメージを負わせてしまうこともあります。責任の大きな職業であるということをあらためて認識しています。将来は、患者さんとその家族の心に寄り添った看護ができるよう、これからの実習で能動的に知識を吸収していきたいです。
千葉看護学部 / 看護学科
在学生の声
グループワークを通じて気づいた
看護師としての責任
気持ちに寄り添ったケアで
患者さんと信頼関係を築けた
臨床看護学実習では、8日間、脳梗塞の既往歴があり心不全を患っている患者さんを受け持ちました。患者さんはケアを遠慮されてしまう方でしたが、患者さんの気持ちを尊重しつつ、治療の一部としてケアを行う必要性があることを丁寧に説明した結果、実習中に足浴を行わせていただくことができ、病気による足の浮腫の改善も見られました。ただ医学的に正しいケアを当てはめるのではなく、患者さんの意向に沿ってケアの調整を行うことで結果的によりよい治療につながることを学びました。最終日には涙を流しながら感謝の言葉を口にしてくださり、短い間でしたが患者さんと信頼関係を築くことができたと感じ、看護師になりたいという気持ちがより一層強くなりました。