20歳の夏に入院したことがきっかけで看護に興味を持ちました。同じ病棟でさまざまな疾患や障害を抱えた患者さんと出会い、人の体や病気と向き合ったことで、学問として学んでみたくなったのです。「あなたと話していると元気が出る」と言っていただくこともあり、「病気を克服したら、今度は苦しむ人を支える側になりたい」と考えるようになりました。看護の勉強では、医療に関する知識はもちろんのこと、心理学や人間関係、私たちを取り巻く社会のことまで幅広く学びます。以前、がんで苦しむ祖父の介護をしていたのですが、「あのとき、祖父はこんなに辛かったのか」「もっとできたことがあったのに」など、授業を受けながらいろいろな思いがあふれ、これからはもっと周りの人の心に寄り添いたいと誓うことができました。将来は、患者さんの心を「人」として支えていけるような看護師になりたいと思います。そのために、自分自身も人間としての厚みが出るように、大学で多くの経験を積んでいきたいです。
医療保健学部 / 看護学科
在学生の声
患者さんの心に寄り添い、
「看護師」として、「人」として支えたい
先生との細かな振り返りで、
患者さんへの対応が変わった
急性期看護学実習では、患者さんの手術を見学して、術後の観察・ケアを行いました。急性期患者さんは毎日変化があるため、先生方と細かく振り返りを行いながら接していました。患者さんが脚をうまく上げられない理由について、私は筋力低下が原因だと予測したのですが、先生に「歩行できていた患者さんだから、痛みへの不安から来ているのでは?」と指摘されたことがありました。脚の太さをはかったところ左右差がなく、筋力が落ちていないことが判明しました。その後は、薬剤などによる疼痛緩和のほか、少しずつ体重をかけられるように促すなど不安の軽減に努めました。医学的な知識と、目の前の患者さんの状況を結びつけてアセスメントすることの大切さを実感しました。